「マネジメント力不足」「定着率の低さ」にどう対応するか?旅館・ホテルが抱える人事問題の解決方法とは?

改善事例 3

C社 旅館 
3拠点 年商25億円 社員数80名
非正規社員の比率を高めるため、パート・アルバイトスタッフにも人事制度を設け、やる気・スキルアップを図った事例

 パート・アルバイト社員が働く目的は、ほとんどが金銭(生活費や学費の足し)です。特に店舗系のサービス業では、人間関係を除くと、少しでも時給の高い働き場を求める傾向があります。しかし、その為に無尽蔵に人件費をアップさせるわけにはいきません。

採用・定着に、本当にその時給が必要でしょうか?

 上記の様に、時給の根拠を明確にしておくことで、人気職種に人が集中することや、根拠の薄い“地域特性”といったものに惑わされず、本当に必要な時給を設定することができます。

■仕事レベルに応じた項目

  構成項目 内容
1 職務給 仕事レベルがランクアップすることで昇給する
2 役職給 部門責任者やパートリーダー等、一定の責任を負う者に加給する
3 評価給 人事評価の結果により加給・減給する

■ニーズに応じた項目

  構成項目 内容
4 職務給 職種の難易度、一般的な人気・不人気により加給する
5 地域給 その地域での“採用における”競合度合いにより加給する
6 曜日・時間給 盆・正月、GW、土日祝、夕方など、シフトを充実させにくい場合加給する
7 繁忙加給 オープン時のみ加給し、一定期間の後に減給する
8 シフト貢献加給 月の勤務時間が一定時間を超えた場合に貢献度大と判断し加給する

■仕事レベルに応じた項目

  構成項目 内容
9 賞与 半期に一度、条件をクリアしたパート社員に一定額の寸志を支給する
10 大入り 予算達成率120%を超えた土・日に勤務していたスタッフに支給する

■活性化の諸施策

  施策 内容
1 ネーミングを工夫する 「パートさん」「バイトくん」といった呼び方では、せっかくの色々な活性化策も効果は半減します。マクドナルド社の「クルー(乗組員)」、ディズニーランドの「キャスト(出演者)」など、呼称を工夫することも大切です。
2 パート・リーダーの任命 パート社員の取りまとめ役として任命します。人選を間違えると、思わぬ混乱を招くことになるため、注意が必要です。
3 マイスター制度 特定のスキルに対して社内認定資格を設ける仕組みです。簡単な試験を行い、「スピードマイスター」や「笑顔マイスター」などの認定を行います。
4 インセンティブ制度 社員へのインセンティブ制度を設けている場合、それをパート社員にも流用します。少額でも大きなモチベーションにつなげることができます。
5 提案コンクール制度 「パート社員の目線≒顧客目線」であるため、特に小売・サービス業においては有効な施策となります。現場改善や商品開発について実施し、採用された場合に金一封を支給します。
6 永年勤続表彰制度 5年勤続、10年勤続など、影響力の強くなるパート社員のモチベーションを喚起します。
7 正社員登用制度 一定以上の実力を発揮するパート社員に対し、正社員登用の門戸を設けます。ただし、現実問題として 「想定していた働きをしてくれない」 場合が多いため、一定期間は契約社員として雇用するのがコツです。
8 他店視察制度 遠方の同業他社視察を行います。有名ホテルなど一流のサービスを受ける事で研修を兼ねることもできます。
9 パートマネージャー パート社員でありながらマネージャー職を可能にするなど昇進・昇格の上限を引き上げます。

さらに…

称賛の場を設けることで効果を倍増させます。

  • 1. 朝礼時に表彰する
  • 2. 会議時に表彰する
  • 3. 社内報にて取り上げる
  • 4. FAX等で通達として流す
  • 5. 名札へ表記する
  • 6. バックヤードに掲示する

など、賞賛の場を設けることで、モチベーションの向上と、適度な競争を促します。

旅館、ホテルが抱える人事問題の解決を支援します。ご質問やご相談はお気軽に下記へお問合せください。

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